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最後の適齢期16 ありえない遭遇

○デパート内(人で賑わっている)

  買い物袋をもった志保と神屋が休憩用のソファーに掛ける。

志保「夜中までシナリオを書いて寝不足なのに、買い物までつきあわせてしまってごめんなさい」

神屋「いや、ここ半年ほどシナリオに掛かりっきりでほとんど外に出なかったから、いい気分転換になったよ」

  その時、神屋が向こうを見て顔色を変えたので志保もその方角を見る。
  千秋が婚約者(33)と楽しそうに買い物をしている。

  千秋、婚約者の髪をさりげなく直してやる。
  神屋、凍りついたように千秋を凝視。

  志保、千秋から神屋に目を移す。
  千秋、神屋に気付いて青ざめる。

  婚約者、千秋の異変に気付き、なにとはなく神屋を見たが、気付いてない様子。
  千秋と婚約者、デパートから出てゆく。

  まだ出口を見ている神屋に、

志保「前につきあってた人ですか?」

  神屋、力なくうなずく。

志保「ごめんなさい、私が今日誘いさえしなかったら見なくてすんだのに」

神屋「いや、それにしてもなんというタイミングなんだ。めったに街に出ない私と、あんな遠い島から出てきた二人と、この時間にこの場所で鉢合わせするとは・・・」

  志保、神屋の手にそっと手を添え、

志保「大丈夫ですか?」

神屋「私こそ、気まずい思いをさせてすまなかった」

志保「心臓が止まるような場面に出くわしたのに私の事を気遣ってくれるなんて、本当に大人なんですね」

神屋「ははは、よせよ」

志保「一つ質問。神屋さんって若い子好みなんですか?だったら、さっきの人より私の方が二歳も若いんだから超理想でしょ」

  神屋、苦笑。

志保「あ、その笑顔いい。そのまま・・・」と携帯で写真を撮る。

志保「今度はツーショットで」もう一枚撮る。
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プロフィール

dream50

Author:dream50
悲劇は嫌い。ハッピーエンドが好きです。これからフジテレビヤングシナリオ大賞に応募して落選したシナリオを少しずつアップしていきますが、みなさんはどう感じられるでしょうか・・・・


「最後の適齢期」

 あらすじ

派遣社員の神屋修三(55)は、二十五歳年下の千秋(30)と付き合って十年になるが、ある日不安が鬱積していた彼女と喧嘩になり、怒った神屋は三ヶ月間連絡をとらなかった。

三ヵ月後に再会すると、彼女は仕事を辞め島に帰る決心をしていた。喧嘩が原因で内在化していた強迫性障害と鬱が悪化し仕事を続けられなくなったのだ。

そればかりか、島では見合いの話しがもちあがっており、驚いた神屋は別れたくないと懇願したが、彼女は再会を約束し、島に帰ってしまう。

半月後に再会するが、安定した生活を望んでいた千秋は公務員の見合い相手に心をひかれ、以後会うことを拒んだが、神屋は強引に再会を約束させる。

後日、突然仕事を解雇されて打ちひしがれた神屋は千秋に助けを求めるが、見合い相手にプロポーズされたからと神屋を冷たく突き放す。


登場人物

神屋修三(55)
千秋(30)
志保(28)
久美子(30)
久美子の妹(25)
千秋の婚約者(33)
千秋の母親(55)
工場の上司A(50)
映画会社の重役
A(40)
B(50)
C(55)

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